ふるさと新選組

住居編[No.13]

古民家の魅力の一つはその建具です

古民家はだれしもが理屈抜きで良いと思える家です。

もちろん数百年も前の家であるため整った電化はされていませんが、そこは現代の技術で何とでも便利快適に改良することが可能です。

古民家の良さは、いきなりバァーンと木が目に入る事です。またとてもシンプルなのですが木組みがとてもダイナミックで、現在の科学的理論の集大成のような魅力があります。

この木組みのダイナミックさと相まって建具により空間が簡単に調節できる事です。建具を締めればキリットした個室に、また建具を明け放てば庭との一体感が得られるという、日本建築の真髄ここにありという感じです。これは日本独自の文化であり、春夏秋冬の移り変わり、気候変化、風の通り道等、建具一つでその時の最適な住宅環境を一発で作りだしてしまうとても優れたものです。

実際の古民家の弱点は比較的冬に弱い事があげられますが、建具を用いた間取りを今風にアレンジしていけばまた、技術を駆使すれば、冬においても快適な住居空間を作り出すことができます。

昔の格子戸などはべニア等は使っておらず全てが無垢のヒノキであったり、また目が詰まった格子戸は適度な目隠し効果とそれが織りなす陰影はもう芸術の世界です。また、良い木を丁寧に使ってきているので、その年月の美しさはとても心地が良いものです。

住宅の年月は実は建物にとってはとても重要な要素で、長い間使われてきたものだからこそ無駄や余分なモノがなく良いのです。その他にも丈夫さをたもつに十分な材料を組み合わせる、ここで注意したいのは今は接着剤で貼り付けますが、当時は職人技で組み合わせているのです。これが手先の器用な日本人がなせる業であり、丁寧な品のある、そして筋の通った建具です。

古民家は決して安い買い物ではありませんが、全ての点において、いいものはやはりいつみても、誰がみても良いものだと思います。

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